一人暮らしを迷うなら読んでみてほしい。
1人暮らし。新しい家、新しい場所、新しい人、新しい家具に新しい生活。心弾むばかりの新生活は、何も高校したての大学生や、下ろしたてのスーツを着こなす新社会人ばかりがする訳ではない。実家まで車で数十分のアパート。親元を離れて生活してみたい就職5年目の女だっている。
高校生の時、先生が言ってた。
「女の子は一人暮らしをした方がいい。結婚して家庭を持てば、女は家にいることが多くなる。女性が働くことも増えたけれど、時代はそうすぐ変わらない。男は単身赴任をすれば一人暮らしをすることになる。でも、結婚した女性は別居でもしなければ、なかなか一人暮らしは出来ないから。」
だから、今しかない。
親に与えられたことだけに従って生きてきた私にとって、一人暮らしをすることは大変なことだった。親にはなんて言おうか、家ってどう探せばいいんだろう、引っ越しって何がいるの。結局全部一人でやって、親とも大喧嘩をしたけれど、こんな私でもなんとかなった。
一人暮らしをするとなると、ワクワクは止まらなかった。レンジは絶対オーブン付き！お菓子作りをしたいから！パンは毎週ホームベーカリーで自家製の食パンを焼くの！お昼ご飯は特製のサンドイッチ！可愛いお弁当箱に詰めて、毎日気分は上々！
とまあ、やったのは最初の1、2ヶ月程度。(私なりに頑張った方だ。)気がつけば買ってきたロールパンにレタスと卵を適当に挟んでいた。
一人暮らしって、こんなもんかー。
と思い始めた頃、転機は突然くるものだ。私に、恋人が出来た。好きな人が私の家に来たり、料理をしたりする。そして私は彼のために、ダイエットをしたり綺麗になる方法をいろいろ試した。炭水化物は食べない、お風呂は半身浴2時間、だなんてしてたら、親に散々やめろと言われていた頃が懐かしい。(結局一人暮らしでもダイエットは3日でやめた。)
それでも、誰からも文句を言われることなく、自分で色々と試すのは楽しかった。自分だけで考えて自分で決めて自分で出来る。一人暮らしはただ自分で出来ることが増えるだけじゃない。自分で、やりたいことが増えるんだ。そう思った。
一人暮らしは私を変えた。親から離れてわかることは親のありがたさだけではなくて、私らしく生きる方法だった。
そして明日から、私は二人暮らしになる。
